ブラジル2部降格クラブのサントスは先月、V・ファーレン長崎と契約更新したファビオ・カリーレ監督の招へいを一方的に発表。同監督を巡る契約問題には、2023シーズンまで鹿島アントラーズでプレーし、今月サントスへの復帰が正式決定したMFディエゴ・ピトゥカも関心を寄せている。
二重契約とみられるカリーレ監督を巡っては、長崎は今月5日に声明を発表。「今月5日現在まで契約に関する正式な手続きを再三求めているものの、未だにオファーレターも届いていない状況」と現状を説明した上で、「我々としては、今後の日本サッカー界のためにも一方的に契約を破棄したことによる違約金に関しては支払いを求めるべきだと考えております」としている。
一方、サントスのマルセロ・テイシェイラ会長は8日、ブラジルメディア『グローボ』のインタビューで「12月からプロの代理人とコンタクトを取っていたので、今の状況に我々は驚いている。違約金の発生は知らなかった」と困惑気味に語ったとのこと。今月中にクラブ幹部を日本に派遣するなど、問題解決に注力する姿勢を見せたという。
カリーレ監督を巡る問題が混とんとする中、ピトゥカもサントスの監督人事を心配している模様。ブラジルメディア『UOL』によると、同選手は「この問題については、話すのが難しい。日本語は少し扱いにくいしね。カリーレは良い監督だし、ここサントスで仕事をしたことがある。クラブがこの問題を解決してくれることを願っているよ」とコメント。
日本とブラジルのサッカーの違いについては「ブラジルから日本へ行く時は、日本のやり方に適応するのが難しいね。日本の方がプレースピードが速く、コンタクトが多いと思う。ブラジルは(日本よりも)テクニック面で優れている。ブラジルに戻って来て、より簡単にプレーできると思う」と持論を述べたという。
「鹿島時代はトレーナーがいて、すごく僕のことを助けてもらった。日本人はあまりジムに行きたがらないけど、僕自身はもう少し筋力トレーニングをしたいと思ったんだ。だから以前よりも強くなった。食生活も変えたし、今の僕はもっと大人なんだ」と、鹿島での成長ぶりをアピールしたピトゥカ。恩師カリーレとシーズンを戦うことができるか注目が集まる。
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