佐野海舟(鹿島アントラーズ)
町田ゼルビアから今2023シーズンより鹿島アントラーズへ加入したMF佐野海舟。J1初挑戦ながら27試合と多くの出場機会を得て、日本代表デビューも果たすまさしく自身にとって飛躍のシーズンになったと言えよう。的確なポジショニングを武器にボール奪取やセカンドボールの回収で存在感を示し、加えてボールを持てば簡単には倒れないドリブルで推進力も見せた。
鹿島は今冬、長く中盤の底を支えてきたMFディエゴ・ピトゥカがチームを離れることをすでに発表している。来季改めてタイトル争いに加わるためにも、佐野に懸かる期待は一層高まるに違いない。しかし、代表デビューを飾ったこともあり海外クラブの目に留まっていたとしても不思議ではない。今年8月、一足先に海外挑戦を果たした弟MF佐野航大(NECナイメヘン)と同様、Jリーグから巣立つタイミングとなるのか。急成長を遂げたボランチの去就から目が離せない。
松木玖生(FC東京)
世代別代表活動の影響もあり、今季は22試合の出場となったMF松木玖生。しかし、多くの試合に絡んだルーキーイヤーの昨年に続き、チームで大きな存在感を見せた。フィジカルの強さは20歳にしてすでに国内屈指。加えてキック精度や果敢に攻撃へ関わる積極性、パンチ力のあるミドルシュートなど数多くの武器を併せ持っている。
国内での活躍は申し分ないが、パリ五輪を目指すU-23代表においてポジションを争うライバルたちは今夏海外移籍を果たしている。同じく五輪やA代表を狙う松木としても、欧州で経験を積む必要性が増していると言えよう。実際、夏にも海外行きの噂が出ていた松木。パリ五輪までの期間があとわずかと迫っており移籍後に出場機会を失えば選手選考から漏れる可能性もある。海外行きの可能性は高いが、あとはタイミングと行き先次第といったところだろうか。
半田陸(ガンバ大阪)
今2023シーズン、モンテディオ山形からガンバ大阪へ個人昇格を果たしたDF半田陸。自身初となるJ1の舞台だったが、それを微塵も感じさせない活躍ぶりで改めて評価を高めたシーズンだったと言えよう。7月に負傷した影響もあり、残念ながら出場は23試合にとどまったが、出場時はボールを奪い切る対人の守備力やチャンスメイクなど好プレーを連発していた。
U-22の活動でも、11月に行われたU-22アルゼンチン戦(5-2)で3つのアシストをマークして存在感を発揮。海外から声がかかるだけの見せ場は十分に作っていた。夏にも一部で、近年日本人選手が多く活躍するスコットランドリーグ所属クラブからのオファーが報じられた半田。G大阪へ来て間もないが、早くも次のステップアップとなるのか。注目される選手の1人であることは間違いない。
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