3位:田口泰士
千葉に移籍して4シーズン目を迎えたMF田口泰士。加入当初からチームにとって欠かせない選手の1人だったが、今季は特に能力と存在の大きさが如実に表れていたと言えよう。守備では素早いチェックで攻撃の芽を摘み、攻撃では時折ワンタッチを織り交ぜた長短のパスでリズムを作った。もちろん、その正確なキックはパスに限らず、ミドルシュートやセットプレーでも発揮され数多くのチャンスを創出。今季マークしたアシスト数6は当然と言うべきチームトップの数字であり、攻守の核として来季もチームの浮沈を左右する選手の1人であることは間違いない。
ベテランと呼ばれる年齢となった32歳の田口。しかし、年齢が故の洗練されたプレーの数々を見れば、同じJ2カテゴリーのクラブを中心に獲得を狙われていても不思議はない。高い危機察知能力とチャンスメイクに長けた能力に衰えは見られず、来季もチームの中核を担う選手として位置づけられることから、手放せない選手3位とした。
2位:見木友哉
2位には、今季チーム最長の出場時間を誇った背番号「10」のMF見木友哉を挙げたい。積極的に攻撃へ絡み、敵DF陣の隙間を逃さない視野を活かした優しさあふれるラストパスやクロスを数多く供給。受け手としても出し手としても、リーグ屈指の存在感を発揮したと言えよう。また、味方を活かすだけでなく自身でも強烈なミドルシュートを披露するなど、エリア付近でボールを持てばパスを出すのかシュートを打つのか、相手DFを惑わす存在であったことは間違いない。
展開力やミドルシュートでは、チーム内においてもMF田口やMF風間らも見せ場を作っている。しかし、7ゴール3アシストと彼ら以上に多くのゴールに関わった実績は評価されて然るべきものだ。ゴール付近での質の高いプレーの数々とチーム内における比較から、手放せない選手2位とした。
1位:小森飛絢
本来、ゴールにアシスト、展開力や守備面での貢献度を総合的に考慮すれば、MF見木やMF田口を1位に挙げるのが相応しいだろう。しかし、大卒ルーキーながらチームトップの13ゴールを挙げたFW小森飛絢が今季の千葉で放った輝きは、決して無視できるものではない。昨年は特別指定選手だったこともあり、わずか2試合の出場にとどまったが、今季は33試合に出場。開幕から3戦連続でゴールを挙げるなど、超新星として一気に名を上げ終わってみればJ2リーグにおける日本人トップタイのゴール数をマークした。
正確なシュートもさることながら、次の動作を意識した的確なボールコントロールで相手守備陣を剥がす技術を存分に披露していた。今季の活躍と大卒ルーキーという年齢も相まって、早くも争奪戦が繰り広げられる可能性もある小森。一方、千葉にとっても来季再び2桁以上のゴールを大いに期待できる重要な稼ぎ頭であることに疑いの余地はない。早々にエースとして名を上げた存在感と、巧みなボールタッチとシュート技術のさらなる進化を期待して、手放せない選手1位とした。
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