3位:山原怜音
大卒2年目の今季は、DF山原怜音にとって苦難のシーズンだったと言えよう。昨季はルーキーイヤーながらもJ1で躍動し、今季はJ2でより無双ぶりを期待された山原。しかし、チームが開幕からの未勝利に苦しむなか第6節で負傷交代。以降リーグ戦復帰までは約4ヵ月を要した。それでも復帰後は持ち前の精度の高いクロスやラストパス、セットプレーキッカーとしての役割を全う。終盤には強引なまでの縦への推進力も見られ、改めて能力の高さを見せつけていた。
守備面を見れば、今季より清水に復帰したDF吉田豊と比較するとやや後れを取る部分もある。しかし、攻撃面では若手ながら国内屈指の選手であることは間違いない。GK権田やMF乾貴士などチームの中核にベテランが多い清水。だからこそ、24歳の山原はクラブにとって次世代を牽引する重要な存在と言える。負傷の影響で出場機会が少なくなりつつも、復帰後見せた質の高いキックや推進力。そして、なによりもクラブの将来を担える人材の1人として手放せない選手3位とした。
2位:カルリーニョス・ジュニオ
2位には今季チームトップスコアラーのFWカルリーニョス・ジュニオを挙げたい。加入4シーズン目となった背番号「10」は、主に左サイドでその攻撃力の高さを発揮。前への推進力や15のゴールで、チームの主力としての役割を果たしてきた。また、今季特に頼もしさを見せたのが守備への意識とその強度。
献身的な守備で度々相手攻撃の芽を摘み、パスカットから決定機も作っていた。その高い走力と攻撃性に加え守備でも魅せた今季の活躍を見れば、国内複数のクラブが興味を示していても不思議はない。とはいえ、清水においても重要な得点源である。攻守に渡る総合的な能力の高さと、クラブにとっても特別な背番号「10」の継承者であることから、手放せない選手2位とした。
1位:乾貴士
開幕から躓いてしまった清水にとって、復調の要因となったのがMF乾貴士だ。秋葉監督体制に代わってからというもの、卓越した足元の技術と変幻自在のポジショニングで相手守備陣を翻弄。10ゴール10アシストと数字においても文句なしの結果を残している。チャンスメイクに限らず、自陣からの持ち上がりでも存在感を発揮。今の清水にとってまさに生命線と呼べる選手であることは間違いない。
もちろん、負担軽減のために代役を務められる選手の補強は乾の去就に関わらず急務だろう。しかし、仮に納得のいく補強が叶ったとしても今季の乾と同等の結果を残せる選手はそういない。1人でゲームをコントロールできるJリーグ屈指の選手であることと、チームにもたらした影響力の大きさから手放せない選手1位とした。
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