女子サッカー

W杯得点王、宮澤ひなた3つの突出ポイントとは【日本女子代表】

マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン MF宮澤ひなた 写真:Getty Images

3)高いスプリント能力

海外サッカークラブからも注目を浴びているのが、宮澤の類まれなスプリント(時速24キロメートル以上で走る)能力だ。ワールドクラスの足の早さは、今夏のW杯で一躍有名になったポイントの1つとも言えるだろう。本人もこれまで数々のメディアに向けて、得意とするのは「早さを活かしたプレー」とコメントしている。

ブラジル女子代表との1戦目でも、様々な場面で宮澤の抜群のスプリント力を垣間見ることができた。後半49分頃、左サイドバック遠藤が相手から奪ったボールを宮澤へとパス。同時に宮澤をマークしていた相手DFブルニーニャが背後から徐々に距離を縮めてくるが、宮澤はあえてブルニーニャを自分の元へ寄せてから、ボールを斜め後ろへと蹴り出した。同時に宮澤はボールと同じ方向へ走り、一方ボールを受けた中盤のMF長野風花(リバプール)は、トップの植木へパスを回す。植木がボールを保持している数秒間に、宮澤は一気に左サイドからゴール横へと駆け上がり、シュートチャンスを狙っていた。

最終的にボールは流れてしまい得点には繋がらなかったが、宮澤のスプリント力の高さを改めて感じるシーンであった。


日本女子代表 写真:Getty Images

持ち前のスキルが活きるも「勝利に貢献したい」

ブラジルとの国際親善試合では、前述の通り特に12月1日の1戦目にて、宮澤のキラリと光るプレーが活きていた。しかしながら、結果としては3-4で勝利を逃してしまったこともあり、宮澤は試合後インタビューで「より積極的にゴールに向かうことが必要であること、そして前線の選手としてチームの勝利に貢献したい」とコメントしている。

3日の2戦目は2-0で日本が勝利をするも、後半58分に途中出場した宮澤は得意のスピードで相手からボールを奪いに行った際に右足首を強打し、わずか4分後にピッチから途中退出している。2戦目は自身のプレーを充分に発揮できず悔やまれる点となったが、この負傷が今後のプレーに大きく影響しないことを願い、引き続き宮澤のアシスト、冷静さ、スプリント力が各試合で活かされ勝利に繋がることを大いに期待している。

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名前:Molly Chiba
趣味:自然散策、英国のあれやこれやをひたすら考えること
好きなチーム:トッテナム・ホットスパーFC

東北地方の田園に囲まれ育ちました。英国のフットボール文化や歴史、そして羊飼いやウールなどのファッション産業などに取り憑き、没入している日本人女性です。仕事のモットーは、伝統文化を次世代に繋ぐこと。

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