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大迫啓介カナダ戦PKストップに複雑なワケ。日本代表OB「1-1で見たかった」

大迫啓介のカナダ戦PKストップ 写真:Getty Images

 サッカー日本代表「森保ジャパン」のGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)は、13日に行われたカナダ戦でフル出場。前半のPKストップを見せるなど、チームの勝利に大きく貢献した。そんな大迫のPKストップについて、日本代表および広島OBの佐藤寿人氏が興味深い意見を述べている。

 先月9日の国際親善試合ドイツ戦でフル出場し、1失点にまとめた大迫。カナダ戦でもスタメン出場すると、前半19分にDFアルフォンソ・デイビス(バイエルン・ミュンヘン)をペナルティエリアで倒す。VAR(ビデオアシスタントレフェリー)判定の末にPKを献上する格好となったが、FWジョナサン・デイビッド(LOSCリール)のPKを足でセーブした。

 この大迫のPKセーブもあり、日本代表は前半終了間際に2点を追加。後半4分にはMF田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)が2ゴール目を挙げると、その後も試合を支配。試合終了間際にゴールネットを揺らされたものの、3点差をつけて地力の差を見せつけた。

 テレビ中継を通じてカナダ戦を観戦していた佐藤氏は、内田篤人氏の冠番組であるDAZN制作『フットボール・タイム』出演時に「守備の強度が高くて、カナダから自由を奪っていた。チーム全体の守備意識が高かった。あと大迫があのPKで止めたというのが(大きかった)。あそこで1-1になっていたら、分からなかった」と、日本代表の勝因を分析。

 ただ一方で、佐藤氏は「個人的には1-1のままで見たかった。その方がカナダも強度を落とさず、プレーしてきたかなと思う」とコメント。テストマッチという側面から持論を展開すると、内田氏も「トレーニングマッチという意味では、カナダもそっち(1-1)でやりたかったんじゃないかな」と頷いている。

 なお大迫のPKストップに関しては、日本代表OBの田中マルクス闘莉王氏が「PKを与えたシーンは、あってはならない。あの時間帯は我慢が必要であり、個人的なミスがあってはいけない。PKを止めたのは、自分がPKを与えたからであり、何の得もない。(PKストップ後に)ガッツポーズする必要はない」と、同選手に厳しいメッセージを送っている。