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田中碧が移籍示唆「来季のことは…」デュッセルドルフは7億円から値下げへ

田中碧 写真:Getty Images

 ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属MF田中碧は、MF鎌田大地の後釜としてブンデスリーガ(ドイツ1部)アイントラハト・フランクフルトへ加入する可能性が取りざたされている。その田中は現在負傷離脱中だが、今季中の復帰を示唆。自身の去就にも言及した。

 田中は2021年6月に川崎フロンターレからデュッセルドルフへ移籍。今季はここまでリーグ戦22試合の出場で1ゴール1アシストをマークしているが、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)後は低調なパフォーマンスを露呈。今年3月に2試合でベンチスタートとなると、4月9日のリーグ戦で右膝内側靭帯を断裂。日本国内で治療を受けるなど、チームが昇格争いを繰り広げる中で戦線離脱を余儀なくされている。

 同選手は今月はじめ、ドイツ誌『ビルト』のインタビューに対応。復帰時期を問われると、「だんだん良くなってきていますが、いつ復帰できるかは分かりません。(5月28日に行われる)今季最終戦のカイザースラウテルン戦でプレーできることを本当に願っています。もちろん(5月21日に行われる)ハノーファー戦でもプレーしたいと思っていますけど、難しいですね」と、最終節での復帰を目標にしていることを明かす。

 一方で田中とデュッセルドルフの契約については、同誌が今年1月に「契約期間は2025年6月だが、今季終了後以降から適用可能な500万ユーロ(約7億1200万円)の契約解除条項が盛り込まれている」とリポート。ただW杯後のパフォーマンス低下もあり、移籍金200万ユーロ(約2億9000万円)で獲得可能という見方もある。

 また選手本人は、負傷離脱前のインタビューで「今は今シーズンの戦いに集中しています。(将来のことについては)シーズンが終わってから考えます。考えてから話をする必要がありますね」と、去就不透明であることを明かしていた。

 そんな田中は再びデュッセルドルフ残留の可能性について聞かれると、「来季どうなるかは分かりません。今は復帰にむけて全力を注いでいます」とのみコメント。『ビルト』はこの発言をうけて「カイザースラウテルン戦がデュッセルドルフでのラストマッチとなるが故に、田中は別れを告げたいのだろうか」

 「田中とデュッセルドルフの契約には500万ユーロの退団条項が盛り込まれている。しかし、カタールW杯以降に低調なパフォーマンスに終始している選手に対して、(他クラブが)これだけの移籍金を払うとは考えづらい。デュッセルドルフ幹部は、おそらく200万ユーロ~300万ユーロ(約4億円)でこの日本代表選手について交渉する。(田中の売却によって得られる移籍金は、)クラブが今夏にチームを強化するために緊急に必要とするお金である」と見解を示している。

 なおドイツ・フランクフルトの地元紙『フランクフルター・ルントシャウ』は先月下旬に「フランクフルトは来季欧州カップ戦出場を目指す中、田中ら3選手の獲得を狙っている」と報道。中盤でプレーしていた鎌田の後釜として田中の獲得に向かっているとみられる。