Jリーグ 名古屋グランパス

名古屋と契約解除も…シュヴィルツォクに母国クラブ接触も「状況は複雑」

ヤクブ・シュヴィルツォク 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグの名古屋グランパスに所属するポーランド代表FWヤクブ・シュヴィルツォク(29)は現在、ドーピング違反で活動禁止処分を科されている。その中、同選手に母国復帰の可能性があるようだ。12日、ポーランドメディア『インテリア・スポーツ』が伝えている。

 シュヴィルツォクは昨年7月に名古屋グランパスへ完全移籍。昨季はJ1リーグで14試合に出場して7ゴールをあげたほか、YBCルヴァンカップ優勝に貢献していた。しかし、昨年10月17日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝・浦項スティーラーズ戦後のドーピング検査で陽性と判定。アジアサッカー連盟(AFC)からは暫定措置としてすべてのサッカー活動が禁止されているが、現時点でも最終的な処分内容は発表されていない。

 そんなシュヴィルツォクについては『インテリア・スポーツ』が今年2月、クラブ幹部の顔触れが変わったことを理由に名古屋グランパス退団が濃厚と見解を披露。両者の契約期間を2024年1月までと伝えていた。

 今回『インテリア・スポーツ』は、ポーランド1部の強豪レギア・ワルシャワがシュヴィルツォクに関心を寄せていると報道。ただ、同選手がドーピング違反により活動禁止中であることに触れた上で「シュヴィルツォクの状況は複雑であり、移籍までの道のりは長い」と綴っている。

 そしてレギア・ワルシャワがシュヴィルツォクを獲得するための条件として「まず、シュヴィルツォクが日本のクラブとの契約を解除しなければならない。それができなければ、交渉は成立しない」

 「そしてレギア・ワルシャワは選手から個人合意を取り付ける必要がある。それも簡単ではないだろう。何よりシュヴィルツォクは高収入により日本へ移籍したからだ」とし、同選手と名古屋グランパスの契約解除が前提条件であると見解を述べている。

 ただ一方で、レギア・ワルシャワの幹部はすでにシュヴィルツォクの代理人に接触している模様。今夏ストライカー獲得を目指す中で、すでに同選手獲得にむけた動きを見せているようだ。

 なお名古屋グランパスは今月1日、中国・重慶両江競技足球俱楽部でプレーしていたブラジル人FWレオナルド(29)の獲得を公式発表。ストライカーを獲得したことにより、周囲ではシュヴィルツォクの退団が濃厚との見方が広まっているが、『インテリア・スポーツ』も「彼がアジアに戻るとは考えにくい」と見解を述べている。

 今年5月にはおよそ5カ月ぶりにインスタグラムを更新したシュヴィルツォク。サッカー活動禁止処分を科されて以降来日していないだけに、名古屋グランパス退団が既定路線となっているかもしれない。