イタリア代表はFIFAワールドカップ・カタール大会の欧州予選プレーオフで敗退。2大会つづけてW杯出場を逃している。その中、アビスパ福岡元監督であり、現在セリエB(イタリア2部)のクレモネーゼを率いるファビオ・ペッキア氏のチーム作りにイタリア代表再生のヒントがあるとユベントス元幹部が主張した。3月30日、イタリアメディア『トゥットメルカート』が報じている。
イタリア代表は2018年のロシアW杯欧州予選プレーオフでスウェーデンに敗れ、60年ぶりにW杯本大会出場権を逃していた。その後、ロベルト・マンチーニ監督のもと2021年開催のEURO2020で優勝。カタールW杯出場への機運が高まっていたものの、欧州予選グループCでスイスに首位の座を譲って2位に終わる。そして今月24日開催の欧州予選プレーオフ準決勝・北マケドニア戦で0-1と敗れ、カタールW杯出場への道が絶たれた。
一方、現在48歳のペッキア氏はエラス・ベローナやアビスパ福岡の監督を務めた後、2019年7月からユベントスU23を指揮。今年1月からクレモネーゼを率いると、今季はここまでリーグ戦31試合を終えて勝ち点59を獲得。残り7試合となる中、2位ピサとわずか1ポイント差ながらも首位に立っており、セリエA昇格決定間近に迫っている。
その中、かつてユベントスU23のスポーツディレクターとしてペッキア氏を支えていたフィリッポ・フクソ氏が『トゥットメルカート』の取材に対応。ペッキア監督率いるクレモネーゼの快進撃について「私は幸運なことに、とても勇敢なペッキアと一緒に仕事をすることができた。(ペッキアの率いる)クレモネーゼのメンバーを見たら分かると思うけど、彼らは若い。(イタリア代表の再生にあたって)我々は彼らから始めないといけないんだ」
「クレモネーゼは自分たちの勇気に投資する方法を知っており、それが結果につながっている。ペッキアの指導する多くの若手がもっと規模の大きなクラブやユベントスのようなセカンドチームからレンタルされた選手だ」と語っている。
そしてイタリア代表で若手選手の底上げが足りないという周囲の声に対して「イタリア代表にタレントが欠けていると言えるか? いや、(マルコ・)カルネセッキ、(ニコロ・)ファジョーリ、(カレブ・)オコリと挙げればキリがないくらいたくさんいる」
「(ロレンツォ・)ルッカ、(ジャンルイジ・)ドンナルンマ、(サンドロ・)トナリ、(モイーズ・)キーンを見たら分かるけど、彼らを勇気づけて、(トップレベルの選手になるための)道を歩む彼らをフォローする必要があるんだ」とコメント。現在クレモネーゼへレンタル移籍中のGKマルコ・カルネセッキ(21)やMFニコロ・ファジョーリ(21)、DFカレブ・オコリ(20)を次世代のイタリア代表候補に指名した。
なお、マンチーニ監督は今年1月にイタリア代表合宿を行った際、クレモネーゼからカルネセッキ、ファジョーリ、オコリを招集していた。W杯予選敗退により血の入れ替えを行う必要性に迫られる中、ペッキア監督の指導を受ける3選手の今後に期待が寄せられる。
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