Jリーグ 横浜F・マリノス

横浜FMマスカット監督が鋭い指摘!「単純なファウルでは…」日本人選手の相次ぐ欧州移籍に…

ケヴィン・マスカット 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグの横浜F・マリノスを率いるケヴィン・マスカット監督は、ここ数年間で多くの日本人選手が欧州挑戦を実現している理由を語った。17日、オーストラリアメディア『オプタス・スポーツ』が伝えている。

 横浜F・マリノス元監督のアンジェ・ポステコグルー氏率いるセルティックは昨年7月にヴィッセル神戸から日本代表FW古橋亨梧(27)を迎え入れると、今冬の移籍ウィンドウでは日本代表FW前田大然(24)やMF旗手怜央(24)、MF井手口陽介(25)を一挙に獲得。シーズン前半戦における古橋亨梧の活躍もさることながら、旗手怜央や前田大然も本来のパフォーマンスを発揮。現地では日本人選手に対する評価が高まっている。

 また、今冬セルティックへ舞台を移した3選手以外にも鹿島アントラーズでプレーしていた東京五輪U24日本代表DF町田浩樹(24)やFC東京のDF渡辺剛(25)、それにPAOKを退団していた日本代表MF香川真司(32)がベルギー国内クラブへ移籍。ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)でプレーする日本人選手は15名と、ベルギー国内最多であるフランス人(35名)に次ぐ多さとなっている。

 マスカット氏は2020年6月からおよそ半年間にわたりジュピラー・プロ・リーグのシント=トロイデンVV(STVV)を指揮。日本代表GKシュミット・ダニエル(30)やFW鈴木優磨(25)らの指導に当たっていた。

 同氏は欧州クラブへ移籍する日本人選手の増加理由を聞かれると「数年前にサッカー(のルール)の見直しが行われたことが背景にあると私は考えている。一般的に日本国内でプレーする日本人選手にはフィジカル面に弱点があると指摘された。その中でレフェリングの基準にも修正が加えられた。単純なファウルで笛を吹かないようになったので、試合における“たくましさ”が少し向上した」と競技規則改正による効果を指摘。

 そして「このルール改正は本当に些細なことであるように認識されるかもしれない。だが、『フットボールファースト』を念頭に置くという点では、数年前に行われた細かい調整の成果が長期間にわたって出ているんだ」と語っている。

 Jリーグはコンタクトプレーに対する解釈やハンドの判定基準など、これまで再三にわたり競技規則の改正を重ねてきたが、その努力が日本人選手の相次ぐ欧州移籍という形で実を結んでいるようだ。