徳島ヴォルティスは25日午後、ブラジル人DFカカ(22)との来季契約合意を公式発表している。しかし、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)降格クラブが同選手の獲得にむけて動いているようだ。27日、ブラジルメディア『BOLA VIP』が伝えている。
カカは今年2月にカンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のクルゼイロから徳島ヴォルティスへ完全移籍。5月1日開催のJ1リーグ第12節・サガン鳥栖戦でデビューすると、翌週の第13節・北海道コンサドーレ札幌戦以降はリーグ戦でほぼ全試合フル出場していたが、クラブは今月4日開催の最終節・サンフレッチェ広島での黒星によりJ2降格が決まっていた。
そんなカカの去就を巡っては、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のサンパウロがレンタルでの獲得にむけて選手サイドとの交渉を開始したと、今月15日にブラジルメディア『terra』が報道。サンパウロがカカ獲得に乗り出している背景として、同選手がクルゼイロ在籍時にロジェリオ・セニ元監督のもとで出場機会を増やしており、そのセニ氏が現在サンパウロを率いていることを挙げていた。
しかし、徳島ヴォルティスが4年間の年俸分と同額の200万ドル(約2億3000万円)を求めたこともあり、サンパウロからのオファーを却下したと、今月22日にブラジルメディア『BOLA VIP』が報道。徳島ヴォルティスも25日になってカカとの契約更新を発表していた。
ただ、グレミオが徳島ヴォルティスに対してレンタルでのカカ獲得オファーを提示したとのこと。グレミオは今年5月にユベントスからブラジル代表MFドウグラス・コスタ(31)をレンタルにより獲得するなど、戦力強化を行っていたが、今季は序盤から苦戦。9月に一時期2部降格圏を脱したものの、その後は再び黒星が先行。ECバイーアやスポルチ・レシフェ、ECジュベントゥージなど複数クラブとの1部残留争いを繰り広げる中、先月には3連勝で盛り返したものの、16位のECジュベントゥージとわずか3ポイント差の17位で終えていた。
そして来季2部降格が決まると、財政面で余裕がないこともあり、今月16日にかつてアルビレックス新潟でプレーしていたブラジル人DFブルーノ・コルテース(34)、元バイエルン・ミュンヘンのDFラフィーニャ(36)、FWディエゴ・ソウザ(36)の3選手が契約満了により退団することを発表している。
なお、カカと徳島ヴォルティスの契約内容については、総額200万ドルの4年契約とブラジルメディアが伝えていたほか、徳島ヴォルティスはクルゼイロに対して移籍金として1070万レアル(約2億2000万円)を支払っている。徳島ヴォルティスがサンパウロに対して高額の移籍金を求めたことをふまえると、契約更新後にカカが退団することは考えにくいかもしれない。
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