Jリーグ ヴィッセル神戸

セルティック古橋亨梧に現地が期待すること。イニエスタ&中村俊輔の存在、今後の活かされ方は

アンジェ・ポステコグルー 写真提供:GettyImages

古橋を知るポステコグルー監督はどう活かすか

セルティックが古橋に目をつけ獲得に至ったのは、かつてJリーグ横浜F・マリノスの指揮官を務め、今年6月10日にセルティックの新監督となったアンジェ・ポステコグルー氏によるところが大きい。

ポステコグルー監督は横浜FMでの指揮中(2018-2021)に、古橋のプレーを観察する機会も多くあった。特に2020シーズンは同選手のことを最も脅威に感じたことだろう。古橋は2020年に行われた神戸VS横浜FMの全ての試合(FUJI XEROX スーパーカップ、リーグ第13節と20節)で得点を挙げている。その姿は同監督の目を奪ったに違いない。

日本で強敵だった古橋を今チームメートに迎え、ポステコグルー監督のサッカーにはどのように活かされるか。古橋の武器である圧倒的なスピードは、ハイプレスや早い切り替えを求める同監督の攻撃的なサッカーに役に立つと思われる。また、古橋はオフ・ザ・ボールの動き出しで多くのゴールチャンスも生み出せる他、相手守備が固まっているときにはエリア外からも強力なシュートを怖がらずに打つ。セルティックに欠かせない選手になるはずだ。


セルティックFWオドソンヌ・エドゥアー 写真提供:Gettyimages

古橋のスタメン出場につながる移籍市場の動き

今後の古橋の活躍に大きく関係すると思われるのが移籍市場の動きだ。まず、過去2シーズンにリーグ得点王に輝いたセルティックのフランス人FWオドソンヌ・エドゥアールが、プレアミアリーグのブライトン・アンド・ホーブ・アルビオンに移籍する可能性が高まっている。『The Celtic Star』によると、ブライトンからセルティックへのオファーは2,150万ポンド(約33億円)に上り、経済面を考慮すれば断りにくいものだという。

また、7月15日に加入したばかりのイスラエル人FWリエル・アバダの特徴を考えると、ポステコグルー監督が目指しているサッカースタイルが見えてくる。速さで勝負する右ウィング(アバダ)と左ウイング(古橋)を中心に攻撃パターンを作り、すでに攻撃的だったセルティックのサッカーがより面白くスピーディーになると予測でき、ポステコグルー監督らしい楽しいサッカーがサポーターの心を掴むと思われる。

7月31日に開幕を迎えるスコティッシュ・プレミアシップ。検疫措置、そしてチームに馴染む時間を考えると、古橋とアバダのプレーを見るまでにはもう少し時間がかかりそうだ。2人がセルティックに新しい風を吹かせることを期待したい。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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