セリエA チャンピオンズリーグ

セリエAの熾烈なCL争い。出場権獲得の可能性を残す5クラブ

 1位ユベントス、2位ナポリは順位を確定しつつあるが、3位以降は大混戦となっているセリエA。3位インテルから7位ローマの勝ち点差は6と、ひしめき合っている。今回は、そんなセリエAでチャンピオンズリーグ(CL)出場に向け可能性を残す5クラブをご紹介する。


インテル

順位:3位

勝ち点:53

5クラブの中で、現状最もCLに近いのがインテルだ。マウロ・イカルディとのごたごたの中で同胞のラウタロ・マルティネスがチャンスをつかみ、ミラノダービーにも勝利した。

ただ、やはりイカルディを取り巻く周囲の反応や、クラブ内でのゴタゴタは不安要素。クルヴァ・ノルドもCL出場権よりも、イカルディの放出を優先すべきという声明を発表し、話題となった。そして、残す9試合の中に、ユベントス、ローマ、アタランタ、ナポリと強豪との試合を控えている点も、不安要素。イカルディなしで、CL出場権獲得を目指す必要がある。


ミラン

順位:4位

勝ち点:52

インテルの後に続くのがミランだ。クシシュトフ・ピョンテクとルーカス・パケタを獲得して以降、攻守にわたって好調を維持し、一時は3位にも浮上した。しかし、ここに来て大ブレーキを迎えている。問題はエースのピョンテクにボールが入らないこと。スソは不調で、チャルハノールもいまいち。サンプドリア戦を1-0で落とすと、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督はパケタをトップ下に置いた2トップを採用した。

結果としてこの采配は正解だったが、チームはリードを守り切れず、2つの勝ち点を取りこぼした。また、この試合で新たな問題も生まれた。ジャンルイジ・ドンナルンマ、ルーカス・パケタ、ケシエが負傷。スソの負傷で欠いており、ユベントスはこれらの中心選手抜きで戦うことが予想されている。ここからが踏ん張りどころだ。


ラツィオ

順位:5位

勝ち点:48

ミランに次いで、5位にいるのがラツィオ。ローマダービーに3-0で制し、インテルとの大一番にも1-0で勝利するなどヨーロッパリーグ(EL)敗退の悪い流れを断ち切った。また、彼らには1つ未消化の試合があり、懇切に勝利し、未消化の試合にも勝利すればミランとの順位は入れ替わる。それを踏まえても、4月14日のミランとの直接対決は重要だ。

ここ数試合でセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ、チーロ・インモビーレ、ルイス・アルベルトといった実力者は結果を残しつつある。CL出場権獲得も、現実的な目標となってきた。


アタランタ

順位:6位

勝ち点:48

ラツィオと勝ち点で並ぶアタランタが6位に立っている。今シーズンの彼らの強さは本物といっていいだろう。上位勢を相手にほとんどの試合で勝ち点を挙げている。ユベントスを相手に、今季無敗を維持している数少ないチームの1つだ。

そんな彼らの躍進を中心で支えるのが、破壊力抜群の攻撃陣。セリエA屈指のフィジカルモンスターで稼ぎ頭のドゥバン・サパタを筆頭に、アシストランキング首位のパプ・ゴメス、悲劇から復活を遂げたヨシップ・イリチッチが織りなす攻撃は迫力抜群だ。初のCL出場も夢ではない。


ローマ

順位:7位

勝ち点:47

アタランタについで、7位につけるのがローマだ。イタリア南部のクラブで最も成功を収めたクラブだが、今シーズンは苦しい戦いが続いている。得点は53と悪くない数字だが、問題は失点の多さ。43は上位7クラブワーストの記録で。降格圏争いにいるボローニャと同じ数字だ。

また、クラブ内にも問題は多い。モンチの解任やエースのエディン・ジェコを取り巻く数多の問題が付きまとっている。ジェコの今シーズン限りでの退団は濃厚といわれている。スポーツ・ディレクターが変わることで、大幅な血の入れ替えが行われる可能いもあるだろう。直近5試合を2勝3敗と苦しむローマ。順位通り、最もCLに遠いチームかもしれない。


 

名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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