セリエA ユベントス

ユベントス新星が今節カリアリ戦で差別行為受ける。ゴール直後サポーターに“応戦”

イタリア代表のモイーズ・キーン 写真:figc.it

 ユベントスのイタリア代表FWモイーズ・キーンは現地時間2日に行われるセリエA第30節・カリアリ戦で差別行為を受けたようだ。同日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。

 キーンはこの一戦で先発出場を果たしたものの、カリアリのサポーターから差別チャントを受けるなど厳しい状況下でのプレーを強いられていた。しかし1-0で迎えた85分、ウルグアイ代表MFロドリゴ・ベンタンクールの右サイドからのクロスに右足で合わせてネットを揺らしている。

 リーグ戦で今季4ゴール目をマークした同選手は、ゴール直後にカリアリサポーターのゴール裏で両手を広げて仁王立ちになるパフォーマンスを披露。一部のサポーターがピッチに向けて物を投げ込む中、カリアリのGKアレッシオ・クラーノなど複数選手がキーンをサポーターから離れた位置に連れて行くなど、スタジアム内は一時騒然となっている。

 このキーンのゴールパフォーマンスについてマッシミリアーノ・アッレグリ監督は試合後のインタビューにおいて「あのような振る舞いで自分のゴールを祝うべきではない」と語っている。

 またイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチも同選手のゴールパフォーマンスについて「モイーズがあのような行動をとるべきではないし、カリアリのクルヴァもそれに反応するべきではない」とコメントを残している。

 イタリアではサッカー選手に対する人種差別が依然として存在しているが、一向に改善の気配は見られない。このような人種差別とどのように向き合うのかイタリアサッカー界に改めて課題を突き付けられた格好となってしまった。