今年のバロンドールは2007年以来となるメッシ、ロナウドの2強以外にあたるレアル・マドリードのMFルカ・モドリッチが受賞したことで大きな話題となった。その一方で、ワールドカップ・ロシア大会で優勝を果たしたパリ・サンジェルマン(PSG)のFWキリアン・ムバッペやアトレティコ・マドリードのFWアントワーヌ・グリーズマンが惜しくも受賞を逃している。そこで今回はワールドカップ優勝国の代表選手とバロンドール受賞者の関係を紹介する。
ロナウド
2002年:日韓ワールドカップ優勝
代表国:ブラジル
バロンドール:受賞
日韓大会で大きな話題を呼んだ2002年はタレント豊富なブラジルが横浜で行われた決勝でドイツを下し5回目の優勝を果たした。8ゴールで得点王に輝いたロナウドと大会MVPに選出されたドイツ代表GKオリバー・カーン、そしてブラジル代表DFロベルト・カルロスの三つ巴となったが、ロナウドがインテル在籍時の1997年以来となる2度目の受賞を果たした。
ファビオ・カンナバーロ
2006年:ドイツワールドカップ優勝
代表国:イタリア
バロンドール:受賞
決勝ではフランス代表FWジネディーヌ・ジダンが頭突きを行ったことにより一発退場となったことが大きな話題となったが、その中でGKジャンルイジ・ブッフォンやDFファビオ・カンナバーロを軸とした堅い守りを武器にイタリア代表が頂点に上り詰めた。そしてこの年のバロンドールは決勝の舞台に立ったブッフォン、カンナバーロ、ジダン、ティエリ・アンリの4選手で争う構図となる中、カンナバーロがイタリア人選手として1993年のFWロベルト・バッジョ以来の受賞を果たしている。
アンドレス・イニエスタ、シャビ
2010年:南アフリカワールドカップ優勝
代表国:スペイン
バロンドール:イニエスタ2位、シャビ3位(リオネル・メッシが受賞)
これまで不思議とワールドカップとはそこまで縁の深くなかったスペインが決勝でオランダを対戦。延長戦でMFアンドレス・イニエスタが決勝弾を叩き出し、見事初優勝を成し遂げている。そのスペインからはイニエスタ、シャビ、イケル・カシージャス、ダビド・ビジャらがバロンドールの最終候補に名を連ねたものの、リオネル・メッシが受賞。2位イニエスタ、3位シャビと上位はバルセロナ所属の選手たちが独占する形となっている、なお大会MVPに選出されていたウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランは5位に終わっている。
マヌエル・ノイアー
2014年:ブラジルワールドカップ優勝
代表国:ドイツ
バロンドール:3位(クリスティアーノ・ロナウドが受賞)
スペイン、イタリア、イングランドなど欧州強豪国が続々と敗退する中、数多くのタレントを擁していたドイツが決勝でアルゼンチンを破り、見事4度目の優勝を果たした。同国代表からはバイエルン・ミュンヘンのGKマヌエル・ノイアーやFWトーマス・ミュラー、DFフィリップ・ラームなど複数選手がノミネートされたものの、受賞者はブラジルW杯の大会MVPであるFWリオネル・メッシでなく、ポルトガル代表のFWクリスティアーノ・ロナウドだった。
アントワーヌ・グリーズマン、キリアン・ムバッペ
2018年:ロシアワールドカップ優勝
代表国:フランス
バロンドール:グリーズマン3位、ムバッペ4位(ルカ・モドリッチが受賞)
ロシアW杯優勝に導いた前線の2選手が揃ってノミネートされたものの、ロシアW杯でクロアチア代表を同国史上最高成績となる準優勝へ導いたレアル・マドリードのMFルカ・モドリッチが受賞している。グリーズマンは授賞式前に「ワールドカップよりも欧州カップ戦での成績が重要視されるだろう」という趣旨の言葉を残していたが、これまでと比べるをややW杯の実績に比重を置いていると言ってよいだろう。なおムバッペはこの年より新設された『コパ・トロフィー』の記念すべき初代受賞者となっている。
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