Jリーグ

Jリーグが変わる!2019年から変化する4つのコト

2018年明治安田生命J1リーグも残すところあと2試合となった。すでに川崎フロンターレの優勝は決定。史上最高レベルの称される残留争いは最終節までもつれているが、中位のクラブのサポーターはすでに来季の戦い方を考えている方もいるだろう。そこで今回は、2019年シーズンに起きるJリーグのいくつかの変化をご紹介したい。


1.ホームグロウン制度の導入

Jリーグは開催の理事会において、ホームグロウン制度の導入を決定。Jクラブは2019年シーズン以降、「ホームグロウン選手」にあたる選手を規定人数以上、トップチームに登録しなければならない。今後各クラブは選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことが求められている。

<ホームグロウン選手の定義>

・12歳から21歳の間、3シーズン又は36ヶ月以上、自クラブで登録していた選手
・満12歳の誕生日を含むシーズンから、満21歳の誕生日を含むシーズンまでを対象とする
・期間は連続していなくてよい
・21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウントする
・選手を国籍、又はプロ/アマの別、又は年齢で区別しない
・JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手と見なさない
(Jリーグプレスリリース)

<登録人数>

ホームグロウン選手の登録数はJリーグ開幕時にカウントされ、期限付き移籍選手は移籍元でカウントされる。

J1は2019年シーズン、2020年シーズンは2人以上、2021年シーズンは3人以上、2022年シーズンは4人以上の登録が必要となる。

J2、J3のクラブは2022年シーズンから1人以上の登録が必要となる。

罰則

ホームグロウン選手の登録が規定に満たない場合は、不足人数と同数を翌シーズンのプロA契約25名枠から削減される。AFCチャンピオンズリーグ出場クラブの場合、プロA契約27名枠から削減されることになる。


2.外国籍選手枠の拡大

今季までJリーグの外国籍選手の登録は5名までに制限されていたが、2019シーズン以降は外国籍選手の登録制限を撤廃。何人でも外国籍選手の登録が可能となる。

試合エントリー(出場とベンチ入り)可能な外国籍選手枠は、これまでの3名から拡大。J1は5名、J2/J3は4名までが上限と変更された。

また、アジア連盟加盟国の選手1人を追加できる「アジア枠」を廃止。Jリーグ提携国として定める国の国籍を有する選手(2018年11月20日現在のJリーグ提携国:タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタール)は、外国籍選手の人数に含めないことが決定されている。

この決定により、Jクラブに多く在籍する韓国籍選手はアジア枠が廃止されたため外国籍選手に変更。Jリーグ提携国タイ国籍のチャナティップ・ソングラシンやカタール国籍のアフメド・ヤセルは現行通り、外国籍選手に該当しない。


3.ベストメンバー規定の撤廃

Jリーグは「Jリーグ規約第42条の補足基準」撤廃を発表。従来の第42条は「Jクラブは、その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって前条の試合に臨まなければならない。なお、第40条第1項第1号から第4号に定める公式試合における当該チームの詳細に関しては、『Jリーグ規約第42条の補足基準』に定めるものとする」としていた。しかし、今回の規約変更により「なお、第40条〜」の部分が消去されることが決定。

ただし、「最強のチームで試合に臨まなければならないことに変更はなく、Jリーグ規約第42条自体は存続」するため、ベストメンバー規定は“事実上の”撤廃となっている。

Jリーグは撤廃理由について「クラブの強化方針・強化施策の選択肢拡大(クラブ内での競争促進)」、「若手選手の育成を目的とした出場機会の創出」を挙げている。

今季は湘南ベルマーレがYBCルヴァンカップ・グループステージ第4節サガン鳥栖戦でプロA契約選手を4人しか起用せず、制裁金600万の処分を受けていた。今後はより積極的な若手登用が可能となる。


東北6県全てにJクラブが誕生

今月20日、JリーグはJ3入会を申請していたヴァンラーレ八戸に対して、Jリーグ入会を承認したと発表。Jリーグ入会は本拠地を青森県に構えるクラブとしては初で、これにより東北6県すべてでJクラブが誕生したことになる。

青森県八戸市など16の市町村をホームタウンとするヴァンラーレ八戸は2006年に発足。今季はJ3参入条件となる日本フットボールリーグ(JFL)年間通算順位4位以内をクリア。見事J3昇格を果たした。

青森県勢初の昇格を果たしたヴァンラーレ八戸により、Jクラブがない都道府県は、福井、三重、滋賀、奈良、和歌山、島根、高知、宮崎の8つとなった。