ラ・リーガ レアル・ベティス

Dr.TRIBE【試合診断書】 ELグループステージ レアル・ベティス対デュドランジュ

大会:UEFAヨーロッパリーグ
カード:レアル・ベティスvsデュドランジェ
スコア:3-0
担当医:ペペ土屋( @PPDOLPHINS
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チームの攻撃vs守備
・両チーム監督
・主審


マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM):ジョエル・ロブレス

5セーブを記録。決して出番の多くない中で、鋭い反射神経を活かしながら確実なセービングを披露し、クリーンシートを達成した。1、2度パスミスがあったものの、守備範囲も広く、高いDFラインの裏もカバーした。

ザ・ハード・ワーカー(THW):ジェリー・プレンペー

シュートブロック3本を記録し、正確な予測と身体能力を活かしたカバーリングで相手のチャンスを潰した。攻撃の組み立てでも安定したパスを供給していた。

モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP):セルヒオ・レオン

サナブリアとともに先発したものの、後半開始直後のビッグチャンスを逃すなど、精彩を欠いた。相手のCBを引き付けてサイドに流れる動きなども見せたが、肝心のゴール前での仕事の精度が低かった。


ベティスの攻撃vsデュドランジェの守備

ベティス:4-4-2のブロックを敵陣深くに敷く相手に対して、サイドチェンジを多用して、相手を揺さぶってから、WBが1vs1を仕掛けてクロスをあげるのが主な攻撃の狙い。

この試合では14番のカルバーリョを先発で起用し、相手2トップと2CMの間にポジションをとらせることで相手の守備のマークキングにズレを作ろうとした。1点取った後は前に出てきたデュドランジュの背後を突いて、カウンターから2得点。

デュドランジュ:4-4-2の縦にも横にもコンパクトな守備ブロックを自陣深くに敷いて、引き分けOKのゲームプランで試合に挑んだ。

大外を完全に捨てているため、サイドチェンジのボールでSBとSMFは90分通じてスライドすることを余儀なくされ、32℃の気温も相まって消耗した。最後の砦として26番のプレンペーとGKのフリージングが粘り強く跳ね返し続けた。


デュドランジェの攻撃vsベティスの守備

デュドランジュ:9番のシナニが少しポジションを落としてボールを引き出しながら、27番のメリスを基点に左サイドから攻撃を仕掛ける。数は多くなかったが、FWが落ちたスペースにSMFが飛び出す形も見られた。

1点ビハインドになり、前に出始めてある程度ボールを持てるようになった時間帯には、SMFがFWと同じラインまで上がってベティスの3バックをくぎ付けにし、SBが高い位置まで攻撃参加する形も見られた。

ベティス:基本的には攻撃時に相手を自陣深くまで完全に押し込んでいるため、ネガティブトランジションの局面でインテンシティ高く、ボールホルダーに圧力をかけて奪い返すのが狙い。

ほとんどそういった時間はなかったものの、相手がボールを握った場合はWBがしっかりDFラインまで下がってサイドをケアし、5-3-2のゾーンブロックで守備をする。


ベティス監督:キケ・セティエン

ローテーションをうまく組みながら、この試合でも完封勝利。中盤と前線の並びを試合によって柔軟に変更して、最適な形を探李ながら結果を出している。

カプトゥムをベティスでデビューさせ、そのタイミングで3-4-2-1にシフト。多彩な形を見せて相手に的を絞らせなかった。週末のアトレティコ・マドリード戦に向けて充実した内容で試合を終えた。


デュドランジュ監督:ディノ・トップメラー

ミラン戦に続いてこの試合でも得点することができず。しかし、強固な守備とカウンターから何度かベティスを脅かした。

終盤には攻撃の形を見せる時間帯もあり、数少ないチャンスを決められれば、次のオリンピアコス戦では勝ち点を獲得できる可能性は十分にある。


主審:アンドリュー・ダラス

目立ったミスもなく、ミッドウィークでも4万人以上が入ったスタジアムで落ち着いたレフェリングを続けた。