ワールドカップ

疲労蓄積が心配されるハリー・ケイン。歴代W杯得点王、翌シーズンの活躍は?

昨今、サッカー界の過密日程が問題となっている。ロシアワールドカップで得点王に輝いたハリー・ケインも疲労が心配される一人だ。2015年から175試合以上の公式戦で休みなくプレーしており、休養が必要だと指摘する識者も多い。

そこで今回は歴代W杯得点王が辿った足跡を振り返り、『planetfootball』が特集した「ワールドカップ歴代得点王が記録した翌シーズンの成績」をご紹介したい。


1986年FIFAワールドカップ

ゲーリー・リネカー

イングランド代表のエースとして6得点を挙げて得点王に輝いた。大会終了後にエバートンからバルセロナへ移籍。大会の疲労を感じさせないパフォーマンスで21ゴールを記録している。


1990年FIFAワールドカップ

サルバトーレ・スキラッチ

7試合で6得点を記録し得点王を獲得。イタリア代表を3位へ導いた。前シーズンは30試合出場で15ゴールをあげていたが、ワールドカップの翌シーズンは29試合出場5ゴール。不調に陥った。


1994年FIFAワールドカップ

オレグ・サレンコ

ロシア代表はグループリーグで敗退したが、グループリーグ2戦目のスウェーデン戦で1得点、3戦目のカメルーン戦1試合で5得点と、わずか3試合で6得点を挙げストイチコフと共に得点王に輝いた。大会終了後にバレンシアへ移籍。しかし、リーグ戦4試合出場、2ゴールのみにとどまり、以降キャリアは下降性を辿っている。

フリスト・ストイチコフ

準決勝のイタリア戦でゴールを決めるなど、大会通算6得点を記録。翌シーズンも27試合出場9ゴールと活躍したが、シーズン終了間際に当時のヨハン・クライフ監督と衝突しクラブを去った。


1998年FIFAワールドカップ

ダボール・シューケル

7試合で6ゴールを挙げ得点王に輝き、クロアチア代表の3位躍進に大きく貢献した。しかし、翌シーズンはトップフォームを維持できず26試合の出場で5ゴールのみ。レアル・マドリードの厚い選手層に埋れてしまった。


2002年FIFAワールドカップ

ロナウド

準々決勝のイングランド戦以外の全試合でゴール。大会8得点を挙げ得点王に輝き、ブラジル代表を優勝に導いた。大会終了後にレアル・マドリードへ移籍。初年度からリーグ戦31試合出場23ゴールと得点を量産し、トップフォームを維持している。


2006年FIFAワールドカップ

ミロスラフ・クローゼ

7試合で5得点を決めて得点王に輝いた。大会前のシーズンは26試合出場25ゴール、翌シーズンは31試合出場13ゴールと成績を下げている。


2010年FIFAワールドカップ

トーマス・ミュラー

弱冠20歳で本大会登録メンバーに選出。大会前までのA代表出場数はわずか5試合だったが、大会5ゴールを記録し、史上最年少でワールドカップ得点王に輝いた。翌シーズンも通算48試合19ゴールとフル稼働し、トップフォームを維持している。


2014年FIFAワールドカップ

ハメス・ロドリゲス

5試合で6ゴール、4アシストを記録し大会得点王に輝いた。大会終了後にレアル・マドリードへ移籍。初年度は通算46試合に出場し、17ゴール。疲労を感じさせない好パフォーマンスを見せた。