Jリーグ サンフレッチェ広島

Dr.TRIBE【試合診断書】J1リーグ第10節 FC東京対サンフレッチェ広島

25日に行われたJ1リーグ第10節 FC東京対サンフレッチェ広島。

今回は試合における両チームのマン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)、ザ・ハードワーカー(THW)、モースト・ディサポインティング・プレーヤー(MDP)を選出し、両監督と主審についての分析、評価をする。

FC東京MOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):ディエゴ・オリベイラ

間違いなくこの試合のMVP。序盤にPKを獲得して自ら先制点を挙げると、直後には冷静に永井のゴールをアシスト。後半にはカウンターからダメ押しとなるチーム3点目を決めた。試合を通してピッチ上の広い範囲でキープ力を発揮した。

FC東京THW(ザ・ハード・ワーカー):高萩洋次郎

高い位置で創造性を発揮してラストパスを供給し、チームの3点目をアシスト。中盤で積極的にボールを追い、最後まで運動量を落とさなかった。

FC東京MDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):該当者なし

サンフレッチェ広島MOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):該当者なし

サンフレッチェ広島THW(ザ・ハード・ワーカー):パトリック

90分間通してハードワークを続けた。空中戦で圧倒的な強さを誇り、前線で起点となったが味方のサポートやクロスの精度が低かった。

サンフレッチェ広島MDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):吉野恭平

左右にボールを振られた際のスライドが遅く、DFラインとMFラインの間に生まれるスペースに簡単にボールを入れられた。ビルドアップ時にもサポートが遅れ、攻撃が停滞する一因となった。

FC東京監督:長谷川健太

相手をよく分析し、高い位置でボールを奪った2点目のゴールに象徴されるように効果的なプレッシングで試合の主導権を握った。さらに後半にはカウンターで追加点と、会心のパフォーマンスで広島の鉄壁の守備陣を攻略した。その後は広島が戦術的な対応を見せたこともあり後手に回るが、最終局面では集中力を切らせずに失点を1に抑えた。これで首位との勝ち点差は6となり、優勝争いへの期待が膨らむ戦いぶりだった。

サンフレッチェ広島:城福浩

試合開始直後から激しいスプリントで攻勢を強めたFC東京に圧倒され、ミスを連発。わずか9分間で2失点を喫し、ゲームプランは大きく崩れた。先発メンバーではティーラシンと吉野が期待に応えられなかったが、途中交代の稲垣、フェリペ・シウバが存在感を発揮したことはプラス材料。素早いパス交換でサイドを崩し切った場面も数度あっただけに、試合の中で遅攻の練度を高めていきたい。

主審:今村義朗

前半はFC東京にやや不利な判定が続いた。18分の大森に対するファールは決定的なチャンスに繋がっていただけに、ファール後の状況を判断してアドバンテージを取るべきだった。激しい接触プレーに対する判定も疑問が残る。