ターコウスキーは躍進の大きな要因の一つとなっている。自身も元センターバックであるショーン・ダイク監督のチームは成功を収める一方で、美しいサッカーを展開しているわけではない。ボール支配率とパス成功率はリーグで2番目に低く、リーグでの得点数は下から6番目だ。彼らの成功の土台は、堅固な守備にある。
個人のスタッツを見ると、ターコウスキーは一試合平均8.33回のクリア、1.73回のシュートブロック、1.60回のインターセプションを記録しチームで最もアクティブな選手だ。プレミアリーグ全体で見ても、彼より多くの守備のアクションを記録している選手はいない。そこには2016/17シーズンに印象的な活躍を見せてエバートンへの移籍を勝ち取り、ターコウスキーがその穴を埋めることになったマイケル・キーンも含まれる。
昨季のターコウスキーはバーンリーでのバックアップにすぎなかったが、それでもターフ・ムーアにたどり着くまでには長い道のりがあった。オールダム・アスレティックの下部組織で育ち、ブレントフォードに所属していた2014年まではリーグ1でプレーしていた彼の当時の週給は200ポンド(約3万円)だった。姉の体調に問題があったため家族に近いイングランド北部に戻ることを望んでいたターコウスキーは、2015/16シーズンの冬にその後プレミアリーグに昇格するバーンリーに移籍し、今やリーグ最高のディフェンダーへと成長を遂げた。
ターコウスキーの生活は過去4年間で大きく変化したが、まだキャリア最高の時期を迎えていないとしてもそれは驚きではない。イングランド代表としてワールドカップに出場することも、ヨーロッパリーグ出場権を得ることも、あるいはチャンピオンズリーグの遠征でパリのホテル・モリトールに宿泊することも、今や十分に現実味がある。
著者:ユアン・マクティアー
スコットランド、イングランドとスペインを専門とするグラスゴー出身ジャーナリスト兼ライター。スペイン紙『マルカ』、英紙『ガーディアン』、『ユーロスポーツ』などに寄稿。著書に『Eibar The Brave』がある。
Twitter:@emctear
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