スター不在のチーム
本田圭佑は2010年から2016年まで代表チームを背負っていた。彼が日本のエースであり、試合を向上させ決定づける者として頼りにできた。本田の前には中村俊輔がいた。さらに前には中田英寿がいた。現在、そのような選手が日本チームにいない。本田には香川真司と岡崎慎司というスターの重責を分かち合える者もいた。しかしながら、彼ら全員の調子が目まぐるしく同時に落ちた。昨年の終わりには、彼らはもう疑いのないスターティングメンバーではなくなった。徐々にチームの居場所を失い、今年の終わりには初めて全員同時にチームを外れた。
彼らの基準と同等の者が、代わりに対応するのなら問題はないだろう。大迫勇也が全面的に岡崎のポジションにふさわしかった。久保裕也の素晴らしいパフォーマンスは、ハリルホジッチ監督に本田をベンチに留まらせる選択を与えるしかなかった。清武弘嗣が、苦戦する香川に代わる最善の選択として上がった。彼らは全員好調に今年をスタートさせたが、現在はベストコンディションとは言えない。
大迫は悪くはなかったが、岡崎がかつて代表チームでそうであったような得点能力の高いスコアラーからは程遠い。所属のケルンの調子はひどく、ブンデスリーガ最下位に沈んでいることも影響する。久保はUAE戦とタイ戦で輝きをみせた後は期待に応えておらず、代表試合の過去7戦で得点できなかった。浅野拓磨もプレー時は基準以下だった。清武は今年負傷に苦しみ、代表に呼ばれていない。未だベストコンディションを取り戻している最中だ。
一方で、日本サッカーの次の大きな活躍を期待されている「プラチナ世代」のアイコン達には、未だたくさんの改善の余地がある。宇佐美貴史、柴崎岳、武藤嘉紀はヨーロッパでのキャリアに苦戦中であり、彼らがワールドカップチーム入りを逃しても驚きではない。宇佐美は特に、現在までに日本のエースになれていたであろう才能故に非常に残念だ。2015年から2016年、ハリルホジッチ監督に最も使われた選手だったが、現在は2.ブンデスリーガでさえも注目を浴びていない。
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