今季プレミアリーグ最高のストライカーは誰だ。英国人識者の選択
著者:ニール・ハンフリーズ
イギリス・ダゲナム出身。シンガポールのベストセラー著者の一人。小説4作品を執筆し「プレミアリーチ(2011)」は英メディア「FourFourTwo」の2012年の英国年間最優秀フットボール小説賞を受賞した。テレビ番組での脚本やホストも務め、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、英国といった国々でも幅広く活躍している。
Twitter: @NeilHumphreys
今シーズンのプレミアリーグには近年珍しく4人のストライカーが存在している。人々はどの選手がベストストライカーかということを議論しているが、それは1人しかいないだろう。たった1人で対峙するライバルたちに立ち向かう男だ。
トッテナム・ホットスパーのハリー・ケインはプレミア向きの完璧なセンターフォワードだ。イングランドにおけるトップクラスの選手であり、手の付けられない存在だ。彼が世界屈指のストライカーになると信じたスパーズのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は正しかった。
ポチェッティーノは、彼のことを世界トップクラスの選手だと話すが、それは少し時期尚早だ。とはいえ、直近の4試合で彼はトッテナムに6得点をもたらしている。最近のアウェイゲーム5試合では合計11得点、8月に始まった今シーズンにおける全ての大会での得点を合計すると、通算8得点を記録している。彼はトッテナムで既にプレミア通算82得点を記録しており、あと10得点でテディ・シェリンガムの持つ記録と並ぶことになる。
ケインはまだ24歳と若い。身長188cm、体重86kgの選手だ。もし科学者たちがプレミアの理想的なストライカーの見本を挙げるとするならば、ハリー・ケインは完璧だとされるだろう。
彼はプレミアのストライカーとして、弱点のない、完璧な選手だ。両足でプレーすることができ、ゴールを背に向けたプレーもできる。サイドバックにプレッシャーをかけることも、両サイドからのカットイン、2列目からの飛び出しもできる。彼は機敏な動きで守備陣を苦しませ、強引な突破も図る。
また、彼はありとあらゆる角度から得点することもできる。ゴールから近いところでは恐ろしい暗殺者のような仕事をし、遠距離でも両足からゴールを狙うことができる。また、空中戦においてもセンターバックに競り勝つことができる。彼はまさに弱点のないストライカーなのだ。
他のストライカーたちはハリー・ケインほど完璧な選手ではない。当然、ロメル・ルカク、アルバロ・モラタ、セルヒオ・アグエロ、アレクサンドル・ラカゼットといったライバルは存在しているが、現状ケインほどのレベルには達していない。
コメントランキング