イングランドでエリートクラブと呼ばれるクラブの数はより多くなってきている。スペインでは、レアル・マドリードとバルセロナの2大クラブにアトレティコ・マドリードが続く形となっている。ドイツではバイエルン・ミュンヘン。イタリアはユベントス。フランスはモナコとPSGがそれに該当する。しかしながら、イングランドではそういったクラブが6クラブも存在している。最も財政的にも潤い、最も拮抗したリーグであるにも関わらず、ベストチームが所属しているリーグかという点ではそうではないのである。
それはプレミアリーグのクラブがどこに投資をしているかと見れば、一目瞭然である。選手たちはプレミアリーグが世界最高峰のリーグでないことには気付いており、キャリアの「通過点」だと考えている。クリスティアーノ・ロナウド、リオネル・メッシ、アリエン・ロッベン、ネイマール、トニ・クロース、セルヒオ・ブスケツ、ロベルト・レバンドフスキ、パウロ・ディバラといった世界のトッププレーヤーといった選手が例に挙げられる。プレミアリーグは将来へのキャリアアップのため、もしくはピークを越えた選手がキャリアを終えるための場となっているのだ。キャリアのピークを迎えると、プレミアリーグではなく、スペイン、イタリア、ドイツへ行くことを選ぶだろう。
一体何が起こっているのであろうか。イングランドの金満クラブは一流の選手たちに費やすに等しい金額を二流の選手たちを獲得に費やしている。マンチェスター・シティは過去3年間で1億2,200万ポンドもセンターバック(エリアカン・マンガラ=4,000万ポンド、ニコラス・オタメンディ=3,500万ポンド、ジョン・ストーンズ=4,700万ポンド)に費やしている。しかし、マンチェスター・シティが世界最高の守備陣を抱えているのかというと、むしろ、真逆である。それほどの金額をディフェンスラインに費やしたにも関わらず、CL決勝トーナメント1回戦のモナコ戦では2試合で6失点を許してしまった。
プレミアリーグ内では各クラブに均等に優秀な選手たちを抱えており、各クラブが莫大な金額で獲得した二流とも言える選手たちはウインターブレイクのない厳しい冬を戦い抜き、疲れ切ってしまっているのだ。結果的にCLの舞台でプレミアリーグと他国のトップクラブが対戦する際にレベルの差を感じてしまうのだ。過去2シーズンのプレミアリーグ王者に輝いたチェルシーとレスター・シティがチャンピオンズリーグを戦うレベルではなかったことは偶然ではない。チームは疲弊しきっており、国内リーグを戦い抜くので精一杯なのだ。
今シーズンのCL決勝の対戦カードを眺めると、ユベントス対レアル・マドリードは国内リーグ王者同士の対戦となっている。プレミアリーグとの大きな違いは、国内リーグ内の金銭面も含めたクラブ間のレベルの差である。
プレミアリーグは最もハードで拮抗したリーグであるが世界最高峰のリーグではない。トッププレーヤーはイングランドには行かず、イタリア、スペイン、ドイツ、フランス行きを選択する。この傾向が変わらない限り、プレミアリーグのクラブが再びヨーロッパ王者となることはないだろう。もしプレミアリーグの魅力に疑いを感じたのであれば、単に今シーズンが平凡なものであったと考えるべきだ。そこにはタイトなスケジュール、失敗、失望などといった、ヨーロッパの舞台で戦う上であまりに多くのネガティブな要素ばかりが存在してしまっているである。
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